反三国志〈上〉 (講談社文庫) 三顧の礼などなかった!

反三国志〈上〉 (講談社文庫)

出版社/著者からの内容紹介
蜀の劉備、魏・呉を滅ぼして3国を統一す!巷間、流布されている「三国志」の叙述は誤りであるとし、全体をひっくりかえす幻の書の完訳。悲劇の人物として描かれた劉備を、漢の中興をなした英雄として活写する。各陣営の勇将の活躍も生き生きと甦える。厳密な時代考証と人間描写で綴る一大歴史ドラマ。


今、読んでいる本です。反三国志は、徐庶の母が曹操に保護されて、徐庶曹操の下におびき出される場面から始まります。
ある日、劉備に仕えていた徐庶の元に母からの手紙が届く。母が病で長くないから早く帰ってくるようにというもの。徐庶の母は今、曹操の下にいる。母のところに行くというとは、劉備軍を去って、曹操の下にはせ参じるということ。
事情を知った劉備はそれなら仕方がないと、徐庶を送り出してやるところまでは史実どおり。
しかし、徐庶は、母の元には行きません。
なぜか、うまくことが運んで、徐庶の母が許都から脱出して、劉備のいる新野で、徐庶徐庶の母が再会することになるのです。
そうなってしまう理由として、諸葛孔明が、徐庶が去った直後に劉備に仕えたことが大きい。曹操のたくらみを見破った諸葛孔明が、あれこれ、策を施して、徐庶の母を許都から脱出させてしまうのです。
いったいどうやって、徐庶の母が許都から脱出したのか。そして、諸葛孔明に加えて、徐庶までも、軍師として抱えることになった劉備はいかにして、魏・呉を滅ぼして3国を統一することになるのか。読んでみてからの楽しみ。